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恋はどこからやって来る?/ 鬼滅の刃(短編・中編)

第15章 夕立が近づけてくれる距離 / 🌊


私と先生は屋根がある体育館前で、雨宿りをしていた。

「夕立だな…すぐにやむとは思うが」
「そうですね」

彼と私の距離は50センチぐらい。ちらっと横顔をみてみれば、とても綺麗な顔がそこにあった。

無愛想だし、言葉足らずだし、何を考えているかいまいちわからない彼だけど……さりげない優しさがある事を知っている。

私は先生の事が好き。

入学式で彼を見かけた時からずっと片想いをしている。誰にも言ってない。彼女いるのかな。だってこんなにかっこ良いもんね。

どうなんだろう。もちろん本人には聞けない。


「……い……おい!沢渡!」
色々考えてたら急に名前を呼ばれる。

はっと顔を上げると「上がったぞ」と先生に言われて、景色を見てみると綺麗な虹が出ていた。


「綺麗ですね……!」
「ああ」

雨の音で聞こえなかった蝉の鳴き声も聞こえる。これ、私好きなんだよね。夏って感じで。


「……この鳴き声は悪くない」
「え?」




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