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恋はどこからやって来る?/ 鬼滅の刃(短編・中編)

第48章 両手に炎 〜日柱ver.〜 / 🎴・🔥



「七瀬と恋仲になりました!!!!」

「………!!」

杏寿郎が口から発する大音量が室内に響き、炭治郎は思わず両手で耳を塞いでしまう。
その様子を見た継子は申し訳ありません!……とこれまた家具がガタガタと震える程の大きな声で謝る。

それからしばらく訪れる無音の時間。これに音を与えたのは炭治郎だ。


「報告ありがとう。2人は普段から凄く波長が合ってるもんな。時間の問題だと思ってたよ。でも……」

『………』

変わらず余裕の態度を崩さない炭治郎。
対し、杏寿郎はグッと膝上に置いている両の拳に力を入れる。


「見た所、まだ2人って始まったばかりだろ?俺にもつけいる隙は充分ある。とは言え無理強いはしたくないし、何より七瀬の気持ちを大事にしたい。だから俺は俺のやり方で彼女に近づいてみる。良いよな?」

『良いわけがないだろう!!』


けしかけるように発言する師範にふつ…と怒りが沸く継子だ。
杏寿郎はその問いに対し、七瀬は絶対に師範に渡さないときっぱりと口にした。


「了解。杏寿郎がどこまで頑張れるか楽しみにしてるよ」

「………失礼します」

無表情になった杏寿郎はスッと立ち上がり、炭治郎の部屋を後にした。


『ちょっと煽りすぎたかな?……凄い嫉妬の炎だった』

肩をすくめながらも、どこか嬉しそうに笑う炭治郎だ。


『さて、言ったからには対策を考えるか」

両腕を組み思案を始める師範。
あ、と何かを思いついたように顔を上げると文机に置いてある用紙に文字を書き込んでいく。

脳内に浮かんだのは鳴柱である我妻善逸の継子、宇髄天元だ。


『恋仲の子が3人いる天元なら、きっと良い助言をくれるはず』

【天元へ
日々の任務お疲れ様!今日は天元に相談があるんだけど……】




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