恋はどこからやって来る?/ 鬼滅の刃(短編・中編)
第48章 両手に炎 〜日柱ver.〜 / 🎴・🔥
「婚姻を結ばぬ限りは自分にも好機はある。俺はそう考えています。しかし、師範と七瀬の仲を無理に引き裂くつもりはありません。俺は俺のやり方で、七瀬を振り向かせてみせます!」
七瀬の恋人は自分だ。それは間違いない。
しかし、杏寿郎の真っ直ぐな言葉を受けた炭治郎の胸中には、焦燥感が芽生えつつあった。
「君の気持ちはよくわかった。俺も七瀬を渡す気はないよ。けれど、最後に決めるのは彼女だ」
「そうですね」
この時2人の脳内に浮かんでいるのは勿論七瀬である。
さて、その本人はどうしているかと言うと……。
『最近以心伝心で販売開始された塩大福気になるな。みんなで美味しい物でも食べれば、険悪になる事も少なくなるかな?』
彼女なりに師範と同期の事を気にはしているようだ。
『七瀬は俺の恋人だ。杏寿郎に奪われるわけには絶対いかない』
『恋でも剣でもいつか必ず師範に勝ってみせる!』
「すみませーん。塩大福10個下さい!えっ後2つしかないんですか??」
師範の意地と継子の野心。七瀬を巡る戦いは始まったばかりである。
〜炭治郎と食べるぷりん〜
end.