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恋はどこからやって来る?/ 鬼滅の刃(短編・中編)

第48章 両手に炎 〜日柱ver.〜 / 🎴・🔥



七瀬は炭治郎からの口付けをそのまま受け入れた。
それを”了承”と捉えた彼は、彼女の唇に付着した甘いかけらも食みながら口付けを落としていく。


仕上げにちう…と大きめに音を響かせた炭治郎は「甘い」と呟きながら、継子の左頬をふわりと優しく撫でた。
すると七瀬の肌はボボっと真っ赤に染まってしまう。

互いの間に流れている空気は師範と継子のそれとは違う。
しかし、恋人と評してしまうにはまだ少し距離がある。そのもどかしさを肌で感じた炭治郎は次の一手に出た。



「俺は七瀬の事が好きだ。わかってると思うけど、女の子としてきちんと君を見ている。七瀬も俺の事を異性として見てるって確信している。違う?」


頬から手が離れたとか思えば、それは彼女の背中に回された。
ぎゅっと密着する2つの体からは忙しない心臓の鼓動が響き合っている。


「違わない、です。私も……師範を……お慕いしています。でもどうしてわかったのですか?」

炭治郎の告白に了承の返事を返す七瀬は、それが不思議でたまらなかった。


「さっきの口付け、拒まなかっただろ?だから。ああ同じ気持ちなんだなあって凄く心が嬉しくなったんだ」

「師範………」


見透かされすぎている気持ちと、嬉しい気持ち。2つの相反する思いが七瀬の中で葛藤する。
しかし、彼女は決して不快を感じているわけではない。


「あの、すみません。とても大事な事なのでお聞きします。杏寿郎にはこの事…」

「どうしようかな。明日早速暴露する?」


七瀬が最後まで言い終わらない内に、炭治郎は被せるように言って来た。とても悪い笑顔を宿している。


「そんな……恥ずかしいです……心の準備がまだ……」

「何?七瀬は俺との事をそんな風に思っているのか?」

「違います……!」


2人が先程食べたぷりんのように流れる空気がほろ苦い雰囲気になって来た。


それを変えるのはやはり ———



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