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恋はどこからやって来る?/ 鬼滅の刃(短編・中編)

第48章 両手に炎 〜日柱ver.〜 / 🎴・🔥



「うーん、ぷりん美味しい!カステラもそうですが、いつも人気でなかなか買えないんですよ。でも昨日は運が良かったです!私の番が回って来た時は、後3つでした」

「1つでごめんね」と七瀬が詫びれば、杏寿郎が「気にするな!」と返答する。


『何かこう…ザワザワするなあ。いや、継子同士の仲が良いなんてありがたい事じゃないか。2人共鍛錬は真面目にやるし、それ以外の時間はこうして楽しくやれてるし……』

炭治郎が甘いぷりんを食べながら、どんよりとした気持ちを抱えていた時 ——— 向かい側に座っている杏寿郎もまたこんな事を思っていた。


『……師範の俺を見る目がおかしい。何故だ……?』

ふいに浮かんだ疑問。自分の右隣には七瀬がいる。彼女と師範、交互に目線で確認すると1つの結論に行き着いた。


『よもやとは思っていたが……師範も七瀬の事を好いているのか?むう、これは強敵だな……』

男2人が心の中でそんな事を考えているとは微塵にも思わない七瀬。
彼女はただただ、ぷりんの美味しさに感激していた。


『この甘いんだけど、しつこくない味って言うのかな。どうやって出すんだろう?何となく茶碗蒸しに似てる気もする……家で作れないかなあ?』


何とも罪な少女である。


「あの……料理上手の師範にお願いがあります」

「ん?な、何?急にどうしたの」

最後のひと口を食べ終えた七瀬は、同じく最後のひと口を食べ終えた炭治郎に声をかける。
自分を見る継子の真剣な表情。彼は心臓の鼓動が上昇していく。


「このぷりん、茶碗蒸しに形状がよく似ていると思うんです。家庭で作れないでしょうか?」

「確かによく似ているね。茶碗蒸しは俺、得意な方だから出来るかもしれない」


「あの!でしたら俺に1つ提案があります」

それまで話を聞くだけだった杏寿郎が、口を開く。因みに1番早くぷりんを食べ終えたのは彼だ。



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