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恋はどこからやって来る?/ 鬼滅の刃(短編・中編)

第47章 B1のサンライズ / 🔥



「あの……その……私達って……」

“そう言う事しちゃったんですよね?”

この言葉は喉元に留めて、飲み物を体に入れるように嚥下した。とても自分から聞けるような質問ではなかったからだ。


「ああ!何もやましい事はないぞ!」

「はい?え?どう言う事ですか?」


………今、自分の脳内は疑問符で大渋滞を起こしている。
私はバスローブ、相手はボクサーパンツ一枚。これで何もないとは何事だ。

そんな状態を打破しようと、冷静な思考を様々な角度からかき集めて隣の男性に聞いてみた。

って!うわあ……この人すごい筋肉!!胸筋と上腕二頭筋の発達具合が見事だ。何か運動しているのかな??
あ、やばい。思考がそれた。戻さなきゃ。またも私があたふたオロオロした様子を見せると、彼……煉獄さんが急に笑い出した。


「ああ、すまない。君の焦った様子が愛らしくてだな。悪気はないんだ」

「は、はあ。そうなんですね……あの、やましい事がないなら何故私達は互いにこんな格好をしているのですか」

「む?それはな……」

ここで話は昨日へと逆戻りする。
忙しなくて申し訳ないが、何せ私の脳内は依然として疑問符で渋滞しているのだ。ご理解頂けると非常に助かる。

昨晩の私は村田くんに仕事の愚痴を言いながら、寝てしまったらしい。

そこへ同じく店内で試合を観戦していた煉獄さんが、顔見知りの村田くんに話しかけた。隣で寝ている私の事を聞き、帰りが同じ方向とわかった彼が村田くんに「送っていく」と申し出たそうだ。

煉獄さんは私達と部署は違うが、どうやら同じ轟出版の社員との事。


「村田くんとは以前部署が同じだったから、顔見知りなんだ。言わば旧知の仲だな」

「なるほど、煉獄さんの素性は理解出来ました。それでどうしてこんな所に私達はいるのですか?」

「先程も言った通り、君が俺の事を離してくれなくてな」

「だから、どうして私があなたから離れなかったんですか?」


ますます私の脳内は混乱を極める。

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