恋はどこからやって来る?/ 鬼滅の刃(短編・中編)
第43章 見えない艶っぽさを求めて / 🎴✳︎✳︎
「んっ、たんじろ、待って。自分でやる」
あれから一度体を繋げた後、汗や体液の汚れを落とそうと言う事で浴室にやって来た。
体を洗うのを手伝うよ、と申し出るとさっきと同じように顔を真っ赤に染めながら首を横に振る七瀬が、またかわいい。
「じゃあ七瀬は俺の体を洗ってくれるか?」
「うん、いいよ」
そうしてボディタオルに泡状のソープをつけようとするので、それは制し、掌でやって欲しいと頼む。
また彼女は少し困った顔をした。
けれど、俺の希望通りに泡を両手につけて肩から洗い始めてくれる。
「どう?気持ちいい?」
上目遣いで自分を見上げる七瀬がかわいすぎる。下半身が瞬時に熱くなった。
「うん、凄く気持ちいい。俺も洗って良いか?」
恋人の両手がピタッと止まる。
しかしその後に聞こえて来た小さな小さな「いいよ」に顔が綻んだ。
泡を両手に纏った俺は、七瀬の両肩にまず置いた。
スルッと肩から腕に泡を流すように添わせると「気持ちいいね」と恋人がにっこりとする。
それは何より。
「えっ、そこは大丈夫だよ」
「どうしてだ?」
「だって……」
指先まで泡を馴染ませたので、次はここだ……と形の良い膨らみに両手を持っていくと、やんわりと胸を隠された。
「隠されると、ますますやりたくなる。良いか?」
「〜〜!!」
膨らみを隠している彼女の両手をそっと外す。抵抗する様子はそんなになく、ただ恥ずかしい。それだけらしい。
「あっ、やん……」
鼻から抜けるような声が彼女からこぼれた。まずはぐっぐっと揉み込んでいくと、目を潤ませながらこちらを見る七瀬。
かわいい。俺の胸が甘く鳴る瞬間だ。
「やっ、それダメ……」
ダメと言われるとまたやりたくなるんだよなあ。