恋はどこからやって来る?/ 鬼滅の刃(短編・中編)
第42章 大正、令和、時を駆ける〜ヒノカミ〜② / 🎴
明けて次の日。
場所は再び笑門来福である。時間は13時を少し回った所だ。
集まったメンバーは昨日と同じ。私、炭治郎、善逸、そして ——
「ふむ!!今俺の目の前にいるのが未来……」
「あっ、煉獄さん!もう少し声のボリューム…じゃないな。声を小さくして貰えると……」
「……すまん」
これまた昨日と同じように自分の正面に座っている炎柱だ。
私は右人差し指を口の前に当てて、静かにして貰えるようにお願いした。
「少し情報を整理しても良いか?」
コクン、と私は一回頷く。
「レイワの沢渡は竈門少年が持っているすまーと?」
「フォン、です。手元で操作出来る小さな電話ですね」
「そのすまーとふぉんなる物を取り戻しにここ大正の時代に次元を超えてやって来た、と。自分で口に出してみても俺には何やらさっぱり理解出来んがな!」
「何だか、すみません……巻き込んでしまって」
一般隊士の善逸はまあ良いとして、柱であり、上官である煉獄さんにこの話をしたのはまずかったのではないか……そう思ってももはや覆水盆に返らずなのだけれど。
「構わん!乗りかかった船だ!この際最後まで付き合おう」
炎柱から発せられるのは頼り甲斐がある言葉だ。
「煉獄さん、本当にありがとうございます……」
「後2日か。こちらにいる沢渡は単独任務に出向いているのであったな。先程君が懸念していた次元?だったか。それに影響があると考えるのは今の時点で可能性は極めて低い」
「はい……」
「住処はどうしているのだ?藤の屋敷か?」
「そうですね。隊服が通常の仕様ではないので、鬼を討伐と言うわけにもいかなくて……」
「通常ではないとは?見た所、少年2人や俺が着ている物と変わりはないぞ」
あ……これは私の伝え方が悪かった。会話が噛み合ってない。反省しなきゃ。
「実は………」
かくかくしかじか。詳細を煉獄さんに伝えていく。