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恋はどこからやって来る?/ 鬼滅の刃(短編・中編)

第40章 大正、令和、時を駆ける〜ヒノカミ〜 ① / 🎴




「…………」
「…………」
「…………」

あれから職員室に炭治郎と2人でやって来た。伊黒先生に報告する為だ。先生は私ともう1人?の炭治郎とのメッセージでのやりとりを何度も確認しては首を傾げている。


「俄には信じがたいが、この竈門が大正の竈門と言う仮説は正しいかもしれないな。あまりにも鬼殺隊の事を知りすぎている」

私に持っていたスマホを返し、う〜んと顎に手を当てて考え始める伊黒先生だ。

今朝届いた「大正○年 ○月○日 竈門炭治郎」のメッセージを皮切りに、私とその炭治郎だと言う人物は何往復かメッセージのやりとりをしてみた。
私は自分の名前、前世は雷の呼吸を使用していた事、恋人同士だった事、それから前世の炭治郎と私しか知らない事。
それらを話したのだ。


すると、大正炭治郎(と呼ぶ事にする)は私が2人しか知らない事に驚愕し、彼も自分の話をぽつぽつとしてくれた。


「令和の炭治郎も大正炭治郎もスマホを無くした場所、拾った場所がほぼ同じ場所なんです。だから私はそこに行けば時空をつなげる道…のような物が繋がるんじゃないか。そう考えました」

「裏山に入る出入り口だったな。確かあそこは大正時代、蝶屋敷に向かう森の途中だった場所だ」

「はい、俺も任務に向かう際には何度も通り道として歩いた事があるから覚えています」

「しかし、お前達2人で行っても何も起こらなかったのだろう?BTTFはマーティがデロリアン(=タイムスリップが出来る車式のタイムマシン)に乗って過去や未来に向かうが………」

次の瞬間、伊黒先生のオッドアイがカッと見開く。

「そうか!デロリアン………!沢渡!1.21ジゴワットだ!」


1.21ジゴワット……これはデロリアンがタイムトラベルをする時に必要な電力の事で、121万キロワットと言う単位だ。
こう言われてもなかなかピンと来ない方も多いだろう。日常生活に必要な家電の消費電力は以下の通りである。


洗濯機がおよそ500ワット〜900ワット。
アイロンが1200ワット〜1400ワット。
エアコンが40ワット〜2000ワット。

タイムトラベルに必要な電力がいかに大きいかこれでイメージが湧くだろうか。




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