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恋はどこからやって来る?/ 鬼滅の刃(短編・中編)

第40章 大正、令和、時を駆ける〜ヒノカミ〜 ① / 🎴


「いや、俺は打ってないぞ。どう言う事だ……?」

1時間目の授業が終わった休み時間。私に届いたメッセージの文面をまじまじと見つめながら、炭治郎がそう口に出す。

「えーそうなの?でも差出人は確かに炭治郎になってるんだけどね……」

何度見ても受信フォルダは”竈門炭治郎”の名前だ。

「ねえ、私に何でも良いからメッセージ送ってみてくれない?」
「ん、わかった…」

待つ事5秒。送ったよ、の一言の後に私のスマホがブルッと震えたのでメッセージを開く。するとそこには……

「あっ、炭治郎からのメッセージが2つになったよ。見て!」

受信の欄には炭治郎の名前が連なって上下に並んでいた。






















市松模様の物体を恐る恐る触れてみた所、封筒のような模様が目に入って来たのでそこに右手人差し指で触ってみた。
すると…

「ん?何だこれ。めっせえじ……?片仮名だな」

めっせえじ……言伝の事だったか?善逸から先日教えてもらったのをふと思い出す。

そこには見知った文字、沢渡七瀬の名前がある。
名前の箇所を震える指でゆっくり押すと、何やら文字のやりとりのような物が現れた。

「今日の部活もお疲れ様!明日はパン作り……?休みだよね?」


部活?パン作り?何の事だろうか。
眉間に皺を寄せながら首を右に傾げるけど、答えは当然見つからない。


「これ、言葉が何か送れるのか?」

だとしたら、どうすれば良いのか。1番下には件名の文字があるが……。
俺はそこを一度押す。すると、左側に青い縦線が1つ現れて点滅し始めた。

あかさたなはまやら……の文字の羅列が下半分に記してある。


「………あれ?何で俺やり方知ってるんだ?」

気づいた時には”大正○年○月○日 竈門炭治郎”と文字が浮かび上がっていた。

再度言うが、こんな物体は見た事もないし触った事もない。
しかし、不思議と自分の手に馴染み、そして文章の右側にある上向きの矢印を押していた。


きっとこれで相手に送れたのだろう。


これがまた不思議な感覚だった。一度それが出来ると思い出したかのように色々な部分の触り方がわかるようになり、昨日の討伐報告書を書くのを忘れてしまうぐらいに俺は夢中で物体と睨めっこを続けた。


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