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恋はどこからやって来る?/ 鬼滅の刃(短編・中編)

第40章 大正、令和、時を駆ける〜ヒノカミ〜 ① / 🎴


2022年○月○日

目にしたのはそんな数字と漢字の羅列だった。明治6年から西暦と呼ばれている物が日本に伝来して来たようで、大正と言う元号とは別に暦を表す概念がある。
俺の知る限り、その西暦で今のこの大正の時代を表すと確か1900年代の最初の方だったように思う。

従って2022年と言う数字。
これは俺が生きている時代よりも120年は先と言う事になる。

そんな事あるわけがない。あるわけがないけど……。

改めて市松模様の物体を色んな角度から観察する。鬼殺隊に入って任務で様々な場所に出向くようになり、自分も山で暮らしていた時より善逸程ではないが、見聞も広がったように思う。

文明の機器にも少しずつ触れる機会も増えた。しかしそれらに触れた記憶を思い出してもこの物体のような機器は全く見かけなかった。

じゃあやっぱりこの物体は100年以上先の物なのか?

俺は身支度をするのもすっかり忘れて、物体を手に持ったまましばらく呆然と時間を過ごした。




















ブーブーブー…… ♪〜♪〜
んっ………朝かあ。スマホのバイブ音と目覚ましに設定している曲が流れて来る。
まだ眠たい瞼を2、3回擦りながら私はゆっくりと体を起こした。


炭治郎、パート3見たのかな。感想が早く聴きたいなあ。
スマホをベッドに刺していた充電ケーブルから引き抜いて時間を確認する。

2022年○月○日 6:32の文字と一緒に”1件のメッセージあり”の通知が表示されていた。
差出人は炭治郎らしい。

『ん……?1時間前って事は5時台?今日竈門ベーカリーって定休日だったよね?』


お店の手伝いをする為にこのぐらいの時間にはもう起きていると言うのは知っているけど、定休日の日にこんなに早くメッセージが届くとは少し考えにくい。

そんな風に疑問を思っても差出人の名前は炭治郎に変わりない。
何だろう。BTTF3の感想かな?私は首を右下に一度捻って炭治郎からのメッセージを開いた。



「ん?何これ……大正○年 ○月○日 竈門炭治郎???」

メッセージの文面にはそれだけ打たれていた。

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