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恋はどこからやって来る?/ 鬼滅の刃(短編・中編)

第40章 大正、令和、時を駆ける〜ヒノカミ〜 ① / 🎴


それから私の家に帰宅し、炭治郎と一緒に一階のリビングでBTTFのパート1、パート2まで鑑賞した。


1955年を生きる科学者のドク。苦労して主人公のマーティーを元の時代の1985年に戻したばかりなのに、後ろからたった今未来に送った筈のマーティーが現れ、気絶してしまう。



「えっ?七瀬!これどうなるんだ??」

「パート1もだけど、パート2も本当に絶妙な所で終わるよねぇ。続きはまた今度にしよ?ほら、もう17時回ってるし!」

そろそろ母がパートから帰宅する時間だ。両親には炭治郎と付き合っている事は伝えているし、母には炭治郎を紹介してはいる。
けれど、何となく恥ずかしいんだよね。

「Blu-rayもDVDもあるから、パート3持って帰っても良いよ」

「本当か??もう気になってたまらないから、それ凄く助かる」




「じゃあまた明日、学校で!」
「うん、また明日ね」

玄関先で挨拶を交わすと、外に出る前に彼から頬に柔らかいキスが届いた。

「またな!明日、感想聞いてくれ」


バタン、と玄関のドアが閉まる。まだ炭治郎の温もりがほんのりと残るそこを右手で少し触れた後、今日出た宿題を思い出したので階段を昇って自分の部屋に向かった。


次の朝 —— 私のスマホに信じられない人物からメールが届く。
















「ん………朝か」
障子窓から入って来る太陽の光で俺は目を覚ました。体を起こす前に両手と両足をぐーっと伸ばして、布団から出る。


ブブ、ブブ、ブブ………
突然どこからか響く振動音。


「な、なんだ、これ!鬼の仕業か??」

俺は太刀掛に置いている日輪刀を手にして抜刀し、刀を中段に構える。6畳の狭い部屋の中をぐるっと見回すが、鬼の気配は全く感じられない。


「………?」

ひとまず日輪刀は鞘に納め、また元通り太刀掛に戻した。
そしてそのまま目線を文机に合わすと違和感に気づく。市松模様のあの物体がないのだ。

「なっ?どこだ!」
慌てて視線を動かすと座布団の上にそれはあった。

「動いてる……?あっ、止まった」

鬼じゃないなら物の怪の仕業なのだろうか。一歩一歩少しずつ少しずつ、物体に近づいてそれを手に取って市松模様を裏返すと—-


「あれ、黒くない……明るいな。これは時間か………?えっ??」

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