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恋はどこからやって来る?/ 鬼滅の刃(短編・中編)

第40章 大正、令和、時を駆ける〜ヒノカミ〜 ① / 🎴


「炭治郎、お疲れ。何かわかったらまた教えて」
「ありがとな!また明日」


一般隊士専用の宿舎に帰宅した俺達は、玄関で別れてそれぞれ部屋に戻って行く。

この宿舎は部屋に空きがあれば、隊士の誰でも住む事が出来る。6畳の和室に厠と簡素ではあるが、小さな台所が備えつけられており、湯浴みは共同風呂か近くの銭湯だ。

但し無償で屋敷が提供される柱とは違い、ある一定の賃料を支払わなければならない。


俺は扉を開け、草履を脱ぐと脱刀をする。そして日輪刀を刀掛けに置き、敷いた布団にゴロンと横になった。
洋袴の右ポケットに入れてある、例の物体を取り出してみる。

市松模様の蓋を手前にひっくり返す。また裏に戻す。そんな行動を2往復した所で、湯浴みをしようと思い立った。
着替えと手拭いを衣類入れの籠から取り出して浴室に向かう。

『あの物体は本当に何なのだろうか?』
この日は就寝直前までその疑問で脳内が埋め尽くされた。
次の朝、その物体に変化が起きる———




















「バックアップ取っておいて良かった。七瀬の言う通りだったよ、ありがとな」

私は以前の機種を使用していた時にアドレス帳が全部消えた事がある。(※1)
だからこの件以来、スマホのバックアップは最低でも1ヶ月に1回はパソコンに繋げて実行するようにしている。


炭治郎のスマホは結局思い当たる所をくまなく探しても全く出て来ず、新しい端末を購入する事になってしまった。
一応警察に遺失届は出しておいたのだけど……戻って来る可能性は極めて低いだろう。




「この機種、前の端末よりデータ容量も大きいし、無くなって良かったかもしれない」

「流石、炭治郎!前向きだねー。私はなかなかそんな風に思えないよ」


「そうか?」

「うん……」




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※1……私はガラケー時代にアドレス帳が全て消えた事があります。
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