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恋はどこからやって来る?/ 鬼滅の刃(短編・中編)

第39章 雪嵐は春の訪れと共に / 🔥


「弐ノ型 —— 昇り炎天」
「参ノ型 —— 気炎万象」

下段から上段に振り上げられた炎の輪に続き、上段から下段に振り下ろされる紅蓮の炎。

「連撃の案は悪くないが、繋ぎの”間”が雑だ」

杏寿郎は紗雪が放った昇り炎天を再び呼吸なしの太刀で払った後、ここでようやく呼吸を炎に変え、型を放つ。

「炎の呼吸・肆ノ型 —— 盛炎のうねり」

紗雪の参ノ型を渦状の炎の壁で少しずつ取り込み、そして——


「伍ノ型 —— 炎虎」
炎柱の木刀から放たれるは、渦の中心から這い出るようにして向かってくる獰猛な虎だ。

『くそっ!ここに来て呼吸を使ったと思ったら、連撃かよ!』
気炎万象を放ち切った彼女は、一度右足を地面につくとまたすぐにそこから後方に地を蹴る。

『防御に使える型……』

「肆ノ型 —— 盛炎のうねり!」

杏寿郎が放った型と同じように紗雪の目の前に炎の渦の壁が現れる。
しかし —— 炎虎の威力が凄まじく、虎が何重にもなった渦を雄叫びを上げて食い破っていく。


『1つの型だけじゃ、やっぱダメか……。全く柱って奴は…』

「伍ノ型 —— 炎虎 !!」

杏寿郎が炎虎を得意とするように、紗雪の得意とする型も同様に炎虎だ。










「炎虎 対 炎虎……お互いの得意技か…」

七瀬は師範と友人の攻防を手に汗握りながら見守っていた。

「天童さん、確かに炎虎が今まで放たれた型の中で1番威力がありますね!」

隣に座っている千寿郎も七瀬と同じく、手に汗握っている状態である。


「私が紗雪に負ける時っていつもこの型なんだよね……。そう言えば杏寿郎さんと初めて実践勝負して負けたのも炎虎だったな」

「確か足を捻挫された時ですよね」

「そうそう、あれからしばらく炎虎恐怖症になったもん」


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