恋はどこからやって来る?/ 鬼滅の刃(短編・中編)
第38章 未来へのステップ and Go! / 🌊
「後1ヶ月ありますもん。きっと上手くいきますよ」
「だと良いのだが」
因みに義勇さんとダンスを踊る先生達は、後半の振り付けを担当した不死川先生、煉獄先生、宇髄先生、伊黒先生と言った面子である。
「先生達で1番ダンスが得意な方はどなたなんですか?」
耳が良い宇髄先生は何となく上手そうなイメージだけど。
「宇髄だな。とにかく音感とリズム感が抜群だ。次いで不死川だろうか」
あっ、やっぱりそうなんだ。予想通り!
「宇髄先生は納得ですけど、不死川先生もですか?」
「ああ。動きのキレがとにかく良い」
「へぇ〜!ああでも少しわかる気がします」
鬼殺隊時代、風柱だった不死川先生と一回だけ共同任務に当たった事がある。その時の剣筋のキレの良さは転生した今でもよく覚えている。
「不死川先生は本当に器用ですよね。一見怖いけど、授業での指導は凄くわかりやすいし、丁寧です。私、数学苦手でしたけど先生の授業を受けるようになって成績上がりましたもん」
「そうなのか??」
「はい、煉獄先生と同じくらいわかりやすい授業です」
「そうか。不死川は凄いな」
あれ、少し声色が寂しそう。
「義勇さんは体育教師だから、基本的には実技ですよね。保健体育の授業はあまり多くないですし……私は好きですよ。義勇さんの指導」
「ありがとう、お前に言ってもらうと本当に嬉しい」
対面側に座っていた彼が少し椅子から腰を浮かせたと思うと、私の頭に大きな掌がポンと乗せられ、よしよしと撫でてくれた。