恋はどこからやって来る?/ 鬼滅の刃(短編・中編)
第38章 未来へのステップ and Go! / 🌊
「へえ!カナエ先生が結婚するんですか〜おめでたいですね!」
「相手は向井先生だそうだ」
ああ、納得。美男美女だし、性格だって申し分なしだもの。
「そして七瀬、お前に相談したい事がある」
「珍しいですね、義勇さんが私に相談なんて……」
「ああ、お前でないと頼めない事だ」
何なのだろう。一瞬だけ身構えるが、次の言葉を聞いた時にガクッとコントのように体が傾いてしまう私だ。
「先生方数人で、余興としてダンスを踊る事になった。お前はダンスが得意だろう?自主練に付き合ってくれ」
—— と、こんな経緯があり、ダンスの練習をしている。
ちなみに曲は7人組のヒップホップグループの「Dynamite」だ。
宇髄先生の奥様達がこのグループの大ファンだかららしい。
私は名前は知っていたけど、曲はきちんと聴いた事がなかった。この機会に……と思い、しっかり聴き込んでみたらすっかりお気に入りになり、毎日流しては踊っている日々だ。
「振り付けは義勇さんが半分担当して、もう半分は不死川先生でしたっけ?」
「そうだ。前半は俺が考えた」
「前半後半で全く違うのがとても良いですよね。メリハリあって見るのも楽しいでしょうし、踊る側としても面白いです」
「なら良かった。考えるのは好きだからな。それを動いて形にするのはなかなか難しいが……」
ピアノはよく「習うより慣れろ」と言われる。ダンスもきっと同じ事が言えるんじゃないかなあ。
だって、回数を重ねる毎に義勇さんの動きにキレが出て来てるもの。