恋はどこからやって来る?/ 鬼滅の刃(短編・中編)
第36章 未来の青写真〜早春〜 / 🔥
「カナエ先生、すっごくすっごく綺麗でした…私も結婚したくなってきちゃいました」
七瀬と杏寿郎は彼の自宅マンションに戻って来た。
「君は本当にわかりやすいな」
リビングのソファーに座っている彼女の頭にポンと手を乗せると、そのままヨシヨシと撫でる。
「はい、否定出来ません…」
「そうか!」
杏寿郎はフッと笑った後、ネクタイを少し緩めた。
「今日の服装はまたいつもの君と違って、大人っぽいデザインだな」
「ありがとうございます。普段使いも出来るパーティードレスが良いなあと思って、プチプラの物をネットで探したんです」
七瀬が着ているドレスは七分袖のAラインワンピース。上半分は明るい紺色で、ベルトの下も同じ色のボーダーデザイン。
ボーダーの線は右から左下に向かって斜めに入っている物。
首元はデコルテが見えるボートネックになっていて、着痩せ効果もバッチリ....とアイテム説明に書かれたドレスである。
「杏寿郎さんのスーツも素敵ですね。やっぱり落ち着いた色が本当に似合いますよ!」
彼が今日着用したスーツは、無地のダークネイビーでやや光沢感がある物。ネクタイの色はシルバーでシルク素材だ。
「合わせたわけではないのに、君と同じ系統の色になるのが不思議だ」
「本当に。同じ呼吸を使っていたのもあるかもしれませんね」