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恋はどこからやって来る?/ 鬼滅の刃(短編・中編)

第34章 狐に嫁入り? ③ / 🔥


「ほう、君は雷を扱えるのか。今までの陰陽師にはあまり見かけなかったが……」

「だからだ。今まで使用する者が殆どいなかったから強化した」
狛治が次の瞬間、地を蹴る。

「雷鳴・閃(らいめい・せん)」


右掌から放たれる稲光が落ちるような斬撃が、杏寿郎さんの眼前まで迫った。
しかし彼はそれを難なくかわした…かと思うと、右掌に浮かべていた狐火を式神である2匹の狛犬達に真っ直ぐと放つ。


「キャウン!」

1匹が炎に包まれ、消失。もう1匹は軌道をそらしたようだ。一度4本の足にグッと力を入れた後は高く跳躍して、それから杏寿郎さんに襲いかかるのだけど ——


「停・壊(てい・かい)」
彼がそう唱えると、狛犬は固まったように動きを止めた後、腹部をかまいたちのような風にザシュ……と切り裂かれた。


そして体が風船のように膨らんでいき、最後にはパァン!と大きな音を出して先程のもう一体と同じように消失。


「俺の相手はあくまでも君だ。狛治」
いつも私に見せてくれる優しい表情とは全く違う。冷たく無表情な顔。


私は少しだけ身震いしてしまった。でもこれがきっと本来の彼なんだ………。

「……迅雷(じんらい)」
狛治は式神がやられても全く動揺は見せずに、再び次の術を繰り出す。


それは彼の周囲を包む黄色い光が、雷鳴のように空気を震わせたと思うと、激しい音と共に杏寿郎さんに向かって真上から斬撃が襲いかかっていく。


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