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恋はどこからやって来る?/ 鬼滅の刃(短編・中編)

第33章 狐に嫁入り? ② / 🔥


「弥生時代と言うと…今より2300年前から1700年前ぐらいですか?? 」

私が頭の中を整理しながら言葉を発すると、槇寿郎さんがはあ…と深いため息をつく。

「そうだな。日本がそう呼ばれていた時代だ。陰陽師達が出現したのは飛鳥時代頃だと言われているそうだが……弥生時代には彼らの先祖が既にいて、今程ではないが呪術の類いを使用出来る者がいたらしい」


うーん。スケールが大きすぎて、想像がしにくい。

「きっかけは先祖の妖狐が人間の女にとても優しくされたようでな。それから彼女に好意を抱いたと聞いている。所がだ。彼女は素山の家に嫁に行く直前だった」

ああ、なるほど。それが原因で……

「嫁入り前の大事な時期かつ、敵の妖狐に優しくしたと言うのが相当気に食わなかったらしい。以来、我らと素山家は対立している。毎世代ではなく、二代に一度と言うのは原因が定かではないのだが……」

なんだろう。きっと何らかの理由があるんだよね。

「正直俺はもうこの争いをやめたいのと言うのが本音だ。自分の代が対象ならば今すぐにでも…と言う所なんだ」

「父上、それは俺の代で必ずや終いにさせます」

それまで穏やかに聞いていた杏寿郎さんがはっきりと強い口調で言い切った。
凛々しさを増した横顔に私の心臓が大きく跳ねる。


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