恋はどこからやって来る?/ 鬼滅の刃(短編・中編)
第28章 アオイハル、跳ねる / 🌊✳︎✳︎
彼と繋がっている所がジンジンと痺れている。
「出すぞ…」
「ん……」
ズル……と義勇さんの昂りが抜かれた。
「はあ…」
痺れが残っている下腹部をさすっていると、後処理を終わらせた恋人が後ろから私を包んでくれる。
「すまない、無理をさせた…」
そう言って更に私をぎゅっ…と抱きしめてくれた。
「いえ…でも…」
「?」
「確かに趣を変えると言うのも、悪くはなかった……かな…」
彼に伝えた瞬間、耳が熱くなり、顔も熱くなった。本人の表情が見えないから言えた言葉だと思う。
………でもこれが正直な気持ち。
「そうか、なら良かった…」
私の右肩に顎をちょこんと乗せる義勇さんが少しかわいい。
「コーヒー淹れましょうか?」
「いや、まだこのままでいさせてくれ」
「はい…」
そのまま15分程、彼は私を抱きしめたままだった。
★
その後、2人共に服を着て、彼はコーヒーを、私は紅茶を飲み始めている。
「紅茶、美味しく入りました。コーヒーはどうですか?」
テーブルの対面側に座った義勇さんが、口元に少しだけ笑みを浮かべて「こっちも美味い」と、呟く。
「七瀬が甘かったから、丁度よい苦さだ」
続けて発せられた恋人の言葉に、心臓がもの凄い勢いで跳ねた。