恋はどこからやって来る?/ 鬼滅の刃(短編・中編)
第27章 炎柱から次期鳴柱への就任祝い / 🔥
「宇髄さん、本当にああ言うの好きですよね…。いやお陰様で面白いものが見れましたけど」
俺はあの日の善逸を思い出し、また笑ってしまった。
「おー、そりゃあれにした甲斐があるってもんだ!どうせ祝うなら王道より変わり種が良いと思ったからなー。お前なら楽しむだろうって睨んだ通りだったわ」
流石、俺!……と派手柱は腕を組んでうんうんと頷いている。
「我妻か?」
「はい、そうです。予想以上に怖がってました。5分ももちませんでしたね……」
「そーかそーか」
音柱は箸に持った大きなかき揚げを一口齧る。
相変わらずカリっと良い音が出る絶妙な揚げ具合だ。
「蕎麦は地味だが、このかき揚げは派手にうめえ!」
「はい、ここのかき揚げは本当に絶品だと思います」
俺も一口齧る。同じくカリっと小気味良い音がした。
「桐谷」
「はい、どうされました?」
「お前も大変だな」
「え?何がですか……?」
「同じ呼吸の使い手ってのは色々あるんだなと思ってよ」
「……そうですね。ない事はないですね」
炎柱…煉獄さんにしても、宇髄さんにしても”柱”と呼ばれる人達はやはりみんな鋭い。
目を行き届かせないといけない立場だから、当たり前と言えば当たり前だが。