恋はどこからやって来る?/ 鬼滅の刃(短編・中編)
第27章 炎柱から次期鳴柱への就任祝い / 🔥
「柱となる事で、色々と身の回りが変化したり、今まで見えなかった事などが見えてくる事も多いかもしれない」
「はい……」
「しかし、俺達がやる事はたった一つ。1日も早く、鬼のいない世の中にする事だ。たくさんの命が無造作に奪われる日々をこれ以上生み出さない為に」
そして…
「鬼を狩る俺達も日々精進!!共に柱として、頑張っていこう」
「………はい」
桐谷くんはこの時、とても良い顔をして俺に頷いてくれた。
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しかし…現実は厳しい。力強く頷き、共に頑張ろうと声をかけた彼が柱に就任する事は叶わず。
“ つい先日笑いあった仲間が死ぬのはよくある話”
また父上が言った事が本当になってしまった。
俺はいついかなる時でも”考えても仕方のない事は考えるな”
そう自分を律して、過ごして来たが……。
沢渡に会って、恋にはその考えはあてはまらない。そう強く感じてしまった。
それから色々な縁が重なり、彼女は俺の継子をしている。
気づけばいつの間にか恋柱の甘露寺蜜璃以来、毎日毎日沢渡に稽古をつけている日々だ。
継子となった隊士が何人も自分の元から去っていく…と言う事も全くなく、彼女はひたすら鍛錬に励んでいる。