恋はどこからやって来る?/ 鬼滅の刃(短編・中編)
第23章 秋 in 恋愛 / 🌊
「沢渡先生。もうケンカするなよ」
冨岡先生が”ケンカ”の所だけ、特に小声で言ってくれた。
「はい………!」
彼に大きく頷いた私は、頂いたものを何とか両手で持ち、キメツ学園を後にした……。
それから3ヶ月後…………6月のある日。
「七瀬、めちゃくちゃ綺麗だったぞォ。ダンナもすっげェいいやつでなあ。ありゃ間違いなく幸せになるな…」
週の始まりの月曜日。
1つ空席になったデスクを隔てた先のデスクに座った実弥はとても嬉しそうに七瀬の事を話していた。
「そうか…」
「あ?お前、言う事それだけかよ……」
「ん……何故だ?」
実弥が義勇のデスクにやって来て、更に彼の耳元に自分の口を持って行く。
「不死川、すまない。俺はそんな趣味はない」
「あァ??お前、人が気ィ使ってやってんのに、その言い方は何だァ??」
実弥の背後からどす黒い殺気がメラメラと立ち込めている。
義勇は竹刀を持ち、校庭に向かい出した。また予鈴が鳴ったと言うのに例の黄色い頭の生徒が教室に戻らないからだ。
「おい、冨岡待てェ!逃げんじゃねェ!」
「我妻!さっさと教室へ戻れ!」
「ひ、ひぃ〜トミセンに不死川先生??」