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恋はどこからやって来る?/ 鬼滅の刃(短編・中編)

第23章 秋 in 恋愛 / 🌊


「ケンカしちゃいました」
俺の右隣でメロンパンを食しながら、彼女はそう答えた。

「彼、あまり自分の意見を言ってくれない時があって……それに私が”もっと言葉にしてほしい”って言ったら、”言わなくてもわかってほしい”って言われて…」


ふう…とため息を一度つくと、手に持っていたカフェラテのカップをゴクっと飲んでまた続けた。


「彼の事はもちろん好きだし、大事なんですけど…。マリッジブルーなんでしょうか?何かこう色々な事が気になったり、不安になったりしてるんです…」

不安、か。

「沢渡先生の婚約者の彼は、あまり話さないタイプか?」
「あ……はい、そうですね。どちらかと言えばそうかもしれません」



「言わないのではなく、言えないのかもしれない」
「言えない…ですか」
「ああ。だから、2人でじっくり向き合って話してみた方が良いんじゃないか?ずっと一緒にいたい人なんだろう?」


「……………はい」
数秒間の沈黙を経て、彼女は頷いた。

「冨岡先生と話してたら、少しもやもやが晴れた気がします。ありがとうございます!」
「そうか、なら良かった」

「…………」
「…………」

そこから昼休み終了を告げるチャイムが鳴るまで、俺と彼女は無言でパンを食べた。


“もっと早くに出会いたかったな”
そんな思いを抱きながら、俺は最後に食べたぶどうパンの袋をポリ袋に入れた。


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