恋はどこからやって来る?/ 鬼滅の刃(短編・中編)
第22章 令和の師範と継子 ③ / 🔥
句読点と言えば、文章を一旦区切ると言う役割だが。
「そうか!!!」
「わあ!杏寿郎さん、どうしたんですか??」
左横を見れば、七瀬が両耳を掌で塞いでいた。
「すまん、急に閃いてしまってな……」
「びっくりしたけど、大丈夫です…それでどう言った見解なんですか?」
掌を両耳から外すと、期待に満ちた目で俺を見つめる彼女。
「区切りがつけれない想い、ではないか?」
わあ……と目を見開いた七瀬は「凄い!流石です!」と言いながら、俺にギュッと抱きつく。
「やっぱり杏寿郎さんに聞いてみて良かったあ」
彼女の細い両腕がもう一度俺を抱きしめると、ゆっくりと離れていく。
……もう離れてしまうのか?
「だから歌のタイトルの後にも句読点がついているんですね、きっと」
俺が少しだけ名残り惜しく思っている事はどうやら気づいてない様子だ。
「この曲が主題歌になってたドラマのタイトルも、続くよって言うニュアンスでしたし……納得です!」
あ、そろそろ……と言いながら用紙を畳んでトートバッグに入れた後はキッチンに向かう七瀬。