恋はどこからやって来る?/ 鬼滅の刃(短編・中編)
第22章 令和の師範と継子 ③ / 🔥
どうやら「I LOVE…」と言う歌の歌詞らしい。
「この曲で自分が好きなフレーズをピックアップして、その歌詞に込められた思いとか……そう言ったものを各自発表する事になってるんです」
ふむ、趣旨はわかった。右手人差し指で歌詞を下に辿っていけば、ある箇所で指が止まる。
赤ペンでその歌詞がぐるりと囲んであった。
「所で七瀬…君は俺の担当教科を知っているか?」
「もちろんです!歴史ですよね?」
「専門外だぞ?何故俺に聞くんだ?」
かわいい恋人に頼られると言う事はいつだって嬉しい。しかし、気になった事を聞いてみた。
「だからですよ」
む?そう来るか………
「専門じゃないから違う視点で考える事が出来るんじゃないか。そう思ったので、杏寿郎さんに聞いてみました」
「わかった。では一緒に考えよう」
そう答えると、一層彼女は笑みを深めた。
「この”句読点のない想いも”……これがどう考えてもわからなくって……」
「句読点がない、か」
ううむ。これはなかなか難題ではないか?句読点……。
句読点、句読点、句読点。
頭の中で3回繰り返すが、なかなか自分の中で答えが導き出せない。