• テキストサイズ

君と紡ぐ恋物語【鬼滅の刃】

第1章 ほんとの気持ち 冨岡義勇


「お断りしたんです」
「そう…なのか」
「実弥さんは私の中では頼れるお兄ちゃんで…、お兄ちゃんと恋仲になるっていうのがどうしても想像出来なくて」
「……」


………お兄ちゃん


これを聞いた時、不死川はどう思ったのだろうか。
何というか…この時ばかりは俺も心の中で不死川に同情してしまった。

「それに、ずっと前から心に決めている人がいて、…今日はその人にちゃんと言おうって思ってたんです。そしたら、その人は目の前で別の人と抱き合ってたから……失恋したんだって思いました」

「結果失恋はしてなかったですけどね?」と紗夜は微笑んだ。

それを聞いて俺は目を見開いた。
ここまで聞いて、流石に鈍いと言われる俺でも気付く。
紗夜は俺の事を想っていてくれたのか…


伝えるなら今だと、俺は紗夜を真っ直ぐ見つめる。


「紗夜、俺はお前が好きだ」


しばし固まる紗夜。そして…


「信じられない!」
「…は?」
「だって…私が実弥さんに返事しようとした時"俺には関係ない“って言ってどっか行っちゃうから、私の事やっぱり何とも思ってないのかなって…」
「それは…すまなかった」

だからあんなに悲しそうな顔をしていたのか。
申し訳ない事をしたと思った。

「不死川と仲が良さそうだったから、恋仲になるのだと思って…あの時俺も、失恋したと思ったんだ」
「えっ⁉︎」
今度は紗夜が目を丸くする。



「お前の気持ちも聞きたい」



「…好きです義勇さん、大好き!」



花が咲いた様な笑顔になる紗夜。
なんて可愛らしいのだろう。
俺も思わず口元が緩む。












……何か忘れてないか?


/ 234ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp