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君と紡ぐ恋物語【鬼滅の刃】

第4章 初めてのキスはレモン味 伊黒小芭内


『こちらへどうぞ』

突然聞こえた定員の声にハッとした。
どうやら隣の席に客が通されたようだ。



「折角来たんだし、飲もうぜェ。なァ?」


不死川が「ほら、好きなの頼めよォ」とメニューを月城に見せながら言った。


「紗夜さん、だし巻き玉子好きですよね?これ頼みましょうか」
「月城、鮭大根も美味いぞ」
「テメェが食いたいだけだろがァ!」
「ふふ、皆ありがとう」


少し笑顔が戻る月城。
今日はもう何も気にしないで、楽しく飲んでくれればいいと、そう思った。





はずだったのに……






『瀬田さん何飲みますかぁ?』





聞き覚えのあるその声に、




一瞬でその場が凍りついた。





『竹下さんと一緒でいいよ』






ここは小上がりの座敷席。
隣との境目には申し訳程度の一枚の衝立が立てられている。
隣同士顔は見えないが、ただの衝立。
音までは遮れない。
会話は筒抜け状態だった。


そんな中、はっきりと聞こえて来た名前。


“瀬田“と“竹下“


竹下は家に帰ったはずでは…
今出張に行っているはずの人間が何故ここに…
何故、どうして、疑問がどんどん溢れてくる。
だが今は、認めるしかない。
嫌でも…


遂に確定してしまったのだ。





2人は今一緒にいるということが……










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