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君と紡ぐ恋物語【鬼滅の刃】

第9章 あなたの愛に包まれて*後編 上* 宇髄天元



「そんなら今したって来年したって変わらねぇと思わねぇ?」

「…うん、言われてみれば」

「だろ?それでももしお前がそういう時間が欲しいってんなら、俺は待つよ」


そう言って、宇髄さんは柔らかく微笑み、「どうする?」と私に決定権を委ねた。
もしもここで私が期待と別の答えを出してしまっても、それに合わせてくれるつもりでいるんだ。
やっぱり宇髄さんは、どこまでも優しい人だな。

最初は早過ぎなんじゃ…なんて思ったけれど、私も宇髄さんも同じ気持ちなら、答えはきっとこれしかない。


「やっぱり…、来月の11月22日がいいです」


私の答えを聞いた宇髄さんは、この上なく嬉しそうに微笑んだ。


「よし、決まりだな」


私も釣られて微笑み返すと、「なんだお前可愛いな」と子どものようによしよしと頭を撫でられた。


なんか、恥ずかしい…


でも私、今すごく幸せだ。











「あ、そういや来週の日曜ってなんか予定ある?」

「えっと、来週は特に何もないですよ?」


どうしたのかな?と宇髄さんを見やると、


「ふーん。じゃ、10時に迎え行くから。支度しとけな」

「・・・?
その日、約束してましたっけ?」

「いや、今言った」

「…」


なんと!
予定はなかったから特に困りはしないけれども。
けれど、あまりの急な展開に頭がついて行けず…
それでもなんとかフル回転させ、一個だけ質問を捻り出すことができた。


「どこか、連れてって…くれる、とか?」


私の辿々しい質問に、


「ナーイショ」


いたずらっ子のように、ニッと笑って人差し指を立て、唇に当てる宇髄さん。


なんですかそれ。

当日まで秘密ってことですか?


それ、すっごく…


ワクワクします!






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