• テキストサイズ

君と紡ぐ恋物語【鬼滅の刃】

第8章 あなたの愛に包まれて*中編 下* 宇髄天元







紗夜のアパートに着くと、チャイムは不要かとそのまま鳴らさずに家の中へ。

一旦荷物をリビングへおろすと、二人の様子が気になる俺は、荷物の整理もそこそこに奏真の部屋へと足を運ぶ。

寝てる…よな?

極力音を立てないようにそぉっ…とドアを開け、中の様子を伺うと…。

…そう来たか。

奏真はガッツリ眠ってる。
よしよし、いい子だ。
問題は紗夜の方で…。

寝てろと言って出かけたが、やっぱり奏真が気になったのかベッドに凭れ、様子を見てるうちに眠くなってしまったのだろう。
そのまま自分の腕を枕にして眠っていた。

寝てる、はいいが…
この体勢じゃ体が休まらねぇだろ。
ちゃんと布団に寝かせてやろうと、起こさないようになるべくゆっくりと動かし紗夜を横たわらせる。
が、眠りが浅かったらしい。


「…んー…、ん?…あれぇ…?」


体勢が変わった違和感からか、結局紗夜は目を覚ましてしまった。


「悪ぃ、起こしちまったな」

「あ…いえ…、すみません。私、奏真見ながら眠っちゃって…。おかえりなさい、宇髄さん」

「ん、ただいま」


そのまま紗夜の額にキスを落とす。

それだけで嬉しそうに微笑む紗夜をよく見れば…。

火照った身体に上気した顔
俺を見つめる潤んだ瞳
それはまるで情交を思わせるような…

…。
待て待て待て。
何考えてんだ俺は。
煽られてんじゃねぇよ。
相手は病人、理性を保て。


邪念を捨てるべく一呼吸置き、改めておでこに触り熱を確認する。


「やっぱ熱高ぇな。身体熱いのと寒いの、どっち?」

「ん…、熱いです…」

「じゃあいいモン持ってきてやるから待ってろな?」


紗夜がコクンと頷くのを確認し、一旦部屋を出てリビングへ向かう。
さっきそこに置いた袋から“いいモン“を取り出すと、それを持ってまた紗夜達のいる部屋へと戻った。








/ 234ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp