• テキストサイズ

君と紡ぐ恋物語【鬼滅の刃】

第8章 あなたの愛に包まれて*中編 下* 宇髄天元



「ひとつ、確認しておきたいことがあるんです…」


…。
なんだ、そっちか。

てっきりやましい気持ちを見破られたのかと多少焦ったが、そうでは無いと分かれば自然と安堵のため息が漏れる。


「・・・?」


変なところでため息を吐いた俺を不思議がる紗夜。

だからな、その見上げながら首傾げんのやべぇんだって。
あ“ー、可愛過ぎるわ。
生殺しとはこのことか…


「いや、なんでもねぇよ。気にすんな。で、何が気になるって?」


本気で押し倒したい衝動を必死に隠し、なんとか話の先を促した。


「私、子供がいます」

「うん」

「優先順位の一番はやっぱり奏真です。だから、二人で一から始めましょうみたいな、普通のお付き合いは出来ません」

「うん」

「なので…、私も望まないわけじゃないですけど、…二人きりになりたいとか、そういう時間が欲しいと言われても…正直難しいです」

「…うん」

「それでも…いい、ですか?」


何を言われるのかと身構えて聞いてみれば…
なんだよ、そんなこと気にしてたのか。

紗夜は「うん」しか言わない俺に不安そうな顔を向ける。
そんな顔すんなと、俺は紗夜の前髪をかき上げそこへ一つキスを落とした。


「子供が一番なのは当たり前だろ?俺との時間を優先しろなんて、そんな野暮なこと言わねぇから。安心しろな?」

「…はい」

「それにな」

「?」

「今みたいに奏真が寝た後とか夜なら時間取れんだろうし、どうしても二人になりたいとか、そういう必要が出て来りゃ協力してくれる奴もいっから」

「…どなたでしょう?」

「んー、不死川?」

「あぁ、同僚さん」


許可は取ってねぇが、多分言えばどうにかしてくれんだろ。
だってアイツいい奴だもん。






/ 234ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp