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君と紡ぐ恋物語【鬼滅の刃】

第8章 あなたの愛に包まれて*中編 下* 宇髄天元







きちんとお粥を食べ切り、大好きだと言うプリンもペロリと平らげご満悦の奏真。
そんな奏真に課せられた最後の試練は…


「い“ーや“ー‼︎」


苦い苦〜い風邪薬だ。
子供用だし甘くコーティングされてはいるが、飲み込んだ後口の中に残っちまってると、外側の甘いのが段々と溶けて中の苦いのが口の中に広がるらしい。

飲む前からえぐえぐと泣き、思いっきり拒絶する奏真。
こういう時は、飲まないことを怒ってはいけないんだと。

もう飲まなくてもいんじゃねぇ?
なんて思ったが…
抗生物質は途中で止めるとなんか分かんねぇけど後が大変らしい。
なら選択は一つ。
飲むしかねぇ。

俺と紗夜はあの手この手で飲む気にさせようと奮闘した。


「奏真!お熱下がれば宇髄さんがいっぱい遊んでくれるよ!」

「…ぎょうり“ゅーは?」

「おぉ、連れてってやるからな!だから少ぉしだけがんばろうな⁈」

「…う“ぅぅっ……の“む“う“ぅぅぅっ…」


奮闘すること一時間。
遂に奏真に薬を飲ませることに成功した。
泣きながら飲む姿はなんとも言い難く…

悪いことをしているわけではないはずなのに、何故だかやたらと申し訳ない気持ちになってしまうのだった。






泣き疲れたのと、やはりまだ本調子ではないのだろう、薬を飲んで暫くすると、奏真は目を閉じ、規則正しい寝息を立て始めた。





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