• テキストサイズ

君と紡ぐ恋物語【鬼滅の刃】

第8章 あなたの愛に包まれて*中編 下* 宇髄天元



「うん、じゃあ聞くけど。宇髄くんは月城さんのことはどう思ってるのかな?」


……。
これ、俺試されてる?
つぅかここで言うの?

佐々木さんはニコニコと、俺が答えるのを待っている。

あーあ、間違えたら教えてくれねぇんだよな、きっと。
いや間違えるもなにも、答えなんて最初っから一つしかねぇけどよ。

俺は深呼吸する。
嘘はつかねぇ、心して聞けよ。


「紗夜は…、俺が初めて一生守りたいと思った子だ」


……ヤベェ、恥っず!

何故か本人がいないところで本心を曝け出すことになった俺。
言い終わると激しい羞恥心が俺を襲う。
他の客がいなかったのがせめてもの救いだ。

最後の意地で一番大事な言葉は紗夜のために取っておいた。

目の前の佐々木さんはもう分かっていたかのように、優しい微笑みをたたえながらゆっくりと頷く。


「本気なんだね?」

「あぁ、そうだよ」

「分かった。じゃあ、教えてあげるよ」

「佐々木館長!」


胡蝶サンが慌てたように声を上げる。

上司といえど、やはりそれはマズイだろうと止めるつもりだろうか。

そう思ったんだが、次に発せられた胡蝶サンの言葉は俺の予想と大分違っていた。


「紗夜さんに言われたじゃないですか!『宇髄さんには内緒にして欲しい』って!」

「……は?」


今なんつった?
俺に内緒?

あ、そういや名乗ってなかったが、胡蝶サン俺のこと知ってたんだな。

いやいや今はそれはどうでもいい。





/ 234ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp