• テキストサイズ

君と紡ぐ恋物語【鬼滅の刃】

第7章 あなたの愛に包まれて*中編 上* 宇髄天元



「俺休もっかなー、学園祭」

「え?そういうのって休んでいいんですか?」

「いんじゃねーの?用事があれば」

「あぁ、そうですよね。あれ?別の用事あったんですか?」

「おお、今出来たんだけどな」

「今?」

「俺も奏真の運動会見に行く」


にこにこで言ってやるが、


「ダメですよ!」


全力でお断りされる。
ちぇー、結構本気だったのになぁ。


「なんでよ」

「だって、学園祭に先生いなかったら生徒さん達困っちゃいますよ」

「いや、大丈夫じゃね?ああいうのは生徒達で作るもんだし、何かあっても自分達でどうにかすんだろ。俺達教師はオマケなのよ」


と、いなくても問題ないのだとアピールしてみるが、


「それでもお仕事ですから。サボっちゃダメですよ!」


真面目なのね、紗夜ちゃん。

「分かりましたよー」と俺が若干不貞腐れてると、


「じゃあ…もし、来年は被らなかったら…
一緒に奏真の運動会、見に行きますか?」


少し勿体ぶるように紗夜が続けた言葉に、拗ねた俺の心が一瞬で晴れやかになった。


「いいの?俺、行っても」

「あ、被らなかったらですよ?来年は年長さんだし保育園の運動会最後なので、よかったら」


そう言って紗夜はにこっと笑った。

来年。
そうか、来年も一緒にこんな風にいてくれるつもりなのかと、俺は嬉しくなる。

その頃には俺達の仲も、もう少し進んでいるんだろうか。
そうだったらいいのにと、願わずにはいられない。





「お待たせしました!」


洗濯物はきっちり畳まれ持ってきた袋に納めてある。
帰る準備が出来たということか。


「よし、帰るか」


俺は立ち上がりながら奏真を抱き直し、紗夜と一緒にコインランドリーを後にした。







/ 234ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp