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君と紡ぐ恋物語【鬼滅の刃】

第7章 あなたの愛に包まれて*中編 上* 宇髄天元


「女かァ」

「まぁ、女だな」

「お久しぶりじゃねェ?今度はいつまで続くかねェ」

いや、続くもなにも…

「まだ彼女じゃねぇよ。なんもしてねぇし」

「は?手ェ出してねェの?珍しぃ事もあるもんだなァ」

「おい、待て待て!お前さ、俺をどういう目で見てるわけ?」

「……女を見りゃァ直ぐ手が出る女遊びの激しい男」

………ひっでー。

まぁでも合ってるっちゃぁ合ってるか。
来るもの拒まずだったからなぁ。
寄ってきた女には一通り手を出した、記憶はある。
一夜だけの奴もいた。
今思えばだらしねぇ事してたと思う。
何やってたんだろうな俺は。

だがそういうのも2年前でやめた。
アイツに… 紗夜に初めて会った時に、俺の中で何かが弾けたんだ。
紗夜は全く覚えてねぇみたいだったが、俺はあの時一瞬で心奪われた。
一目惚れをしたんだ。
この俺が、柄にもなく。

その時からだ、俺が女遊びをやめたのは。
遊び歩いてると思われたくなかった。
服装は、どうしても変えられなかったが、俺なりに出来る事を頑張った。
真面目そうな紗夜に、釣り合えるように。

だが話かけるキッカケってのが無くてな、どうするか迷ってるうちに気が付けば2年も経っちまってた。
俺とした事が…
俺は本気になるととことん奥手になるらしい。
初めて知った。

2、3日前に美術館でぶつかったのも、公園で会ったのもただの偶然だが、俺にとっちゃぁ奇跡だった。
ずっと、恋焦がれていた相手が目の前まで来たんだから。

普段は信仰心の欠片も無い俺でも『神様ってやつは本当にいるのかもしれねぇ』と、この時ばかりは思っちまったよ。

だったらよ、折角神様が作ってくれた(かどうかは知らねぇが)この好機、逃してたまるかってんだ。




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