第6章 あなたの愛に包まれて*前編* 宇髄天元
宇髄さんは、奏真をベッドに寝かせてくれて、布団まで掛けてくれた。
しっかり眠っているのを確認して、子供部屋の扉をそぅっと閉める。
「宇髄さん、
今日は本当にありがとうございました。
お昼ご飯までご馳走になってしまって。
何かお礼がしたいです」
「いいんだよ、んな事気にすんな」
宇髄さんはそう言うけれど、こんなにしてくれて、これじゃあ私の気がすまない。
「でも…あ、じゃあお茶飲んでって下さい!
まだお時間ありますか?」
「まぁ時間はあるっちゃあるが、いいのか?」
「はい!聞きたい事もあるので。今準備しますね!」
宇髄さんをリビングに案内して、お茶の準備をする。
大して広くもない部屋にソファーは置けなくて、カーペットにローテーブルを置いて、お客さんが来た時はそこに座ってもらってる。
あ、お茶っ葉無かった。コーヒーでいいかな。
「すいません、コーヒーしか無くて。ミルクと砂糖ここに置いとくので好きに入れて下さいね」
「ん、ありがとな。で?聞きたい事って何よ?」
もう聞いていいの?
何から聞こう、いっぱいあって迷うなぁ。
でも、先ずはやっぱりこれから…
「お歳はおいくつですか?」
「今年28になる」
「ほぉ、私より2つ上なのですね。
では、ご職業は…」
「見合いかよ‼︎」