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君と紡ぐ恋物語【鬼滅の刃】

第6章 あなたの愛に包まれて*前編* 宇髄天元


「ママー!」

ーーーはっ!

気付いたら、向こうから奏真が私を呼びながら走ってくる所だった。

いけない、ぼーっとしてた。
変な顔してなかったかな。

「おかえり。いっぱい遊んでもらった?」
「うん!たのしかったー!」
「ふふ、良かったね。宇髄さん、ありがとうございます」
「まだまだ余裕で遊べるぜ?」

あんなに子供と全力で遊んでたのに、宇髄さんは全く疲れている様子もなく、涼しい笑顔だった。
私だったらあんなに遊んだら今頃もうヘロヘロなのに。
もしかして、絵描きさんじゃなくて、ジムのトレーナーさんだったりして。

「ママー、あのね」
「ん?」
「おなかすいたー!」
「あ、もうお昼だね。ママもお腹空いちゃった」


今日は、おにぎりとか持って来てなかったな。
どうしよう、一旦帰る?
でも、食べてからまたここ集合ってのもなんだか申し訳ない感じだし…
今日はここで解散して、図書館で調べ物だけささっと済ませて帰ってお昼ご飯にしようかな。

そんな風に考えてたら、

「腹減ってんなら飯でも食いに行くか!」
「いくー!」
「おし、荷物纏めるからちょっと待ってろよ」
「え?食べに…行く?」

今なんて?
戸惑う私にお構い無しに宇髄さんはどんどん話を進めていく。

「子連れなら…ファミレスでいいな。奏真、あそこの店行くぞ!」
「あれなーに?」
「ファミレスだ。行った事あるか?」
「なーい!」
「なんだ、初めてか!だったら俺が連れてってやる!」
「ほんと?やったぁ!」
「えっ、ちょっとっ…」

私があたふたしている間に、2人はもう歩き出してしまう。
「行く」という事で、もう決定してしまったようだ。

…まぁ、いっかぁ。

いつの間にあんなに仲良くなったのか、宇髄さんは奏真の手をしっかりと握っていた。

ああ、なんか……親子みたいだなぁ。

2人の後ろ姿を見ながら、思わず頬が緩む。

「早く来ねぇと置いてくぞー」
「ママー!おいてくぞー!」

ちょっと…口調まで真似してるし。
仲良すぎじゃない?


「ふふ、ちょっと待ってー!」




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