• テキストサイズ

君と紡ぐ恋物語【鬼滅の刃】

第5章 守りたいもの 錆兎


蝶屋敷の玄関から外へ出ると、少し離れた所に、何やら話し込んでいる錆兎と村田さんの姿を発見した。


「あ、ほらいたいた。おーい、錆兎ー!」


真菰が呼び掛けると、気付いた錆兎がこちらを振り返る。
私がいる事に気がつくと、フッと目を細めて微笑んだ。

昨日も会ったのに、その笑顔を見ただけで私の鼓動がトクンと跳ねる。


「紗夜」


錆兎は私の名前を呼ぶと、その場で腕を大きく広げた。

え、その腕の広げ方…もしかして…いやここ外だし…

私が行くのを躊躇っていると…


「遠慮しないで、行っておいで?」


真菰が私の背中をそっと押した。

振り返ると、真菰はニコニコと、義勇も微笑んでいた。


「ありがと」


私はもう一度錆兎に向き直る。

錆兎は、腕を広げたままずっと待っててくれた。


「紗夜、来い!」


その言葉に、弾かれたように、私は駆け出す。

私をいつも守ってくれた、大好きな錆兎の腕の中に、思いっきり飛び込んだ。


「錆兎!」


飛び込んだ私をしっかりと受け止めて、ぎゅっと抱きしめた。


「錆兎大好きっ」

「俺も、大好きだ、紗夜」


人目も憚らず、私達はいつまでも、ぎゅうっときつく抱きしめ合っていた。



今までも、これからも
ずっとずっと、大好きだよ、錆兎。





/ 234ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp