第2章 新生活
「で、一晩頭冷やして考えたが、、やっぱりココは俺の居た所とは随分と勝手が違う。
俺は今お前しか頼りがねぇんだが、まずは色々と教えてもらえるかよい?」
マルコさんは鋭い目つきでそう言う。
『ココが日本という国であることは昨日お話ししましたよね。』
「あぁ」
『日本は島国で、、あ、ちょっと待って下さいね。』
確かこの辺に、、、
私は本棚からある本を引っ張りだして机の上に広げる。
『…これが世界地図です。
私たちが今居るのはこの島で、ここからココまでが日本の領土です。』
「…これは、、、随分と綺麗な地図だ。
これは本当に合ってるのかよい?」
『はい。』
マルコさんは興味深そうにそれをじっと見つめる。
私はマルコさんの様子を見ながら慎重に言葉を選び、自分なりに考えた結果を話した。
『国が違えば言葉も文化も通貨もなにもかも違います。
だから貴方もどこか外国から来られたのでは、と思いましたが、、、日本語が公用語の国は日本だけですから、、』
「そうとも言い切れない、と。」
『はい…』
それからしばらく大まかなことを話したが、マルコさんにはどれもしっくりくりような話はなかったようだ。
私もマルコさんの話は全く聞いたことのないことばかりで話も噛み合わず、結局具体的な策は思い浮かばなかった。
「やっぱり、違う世界から来たってていうのが一番説明がつくみたいだねぃ、、、」
『…たとえ違ったとしても、いっそのことそう考えてしまった方が楽な気もします。』
誰か正解を教えてくれ、
そんなことを何かに願いながら、私たちは再び閉口するよりなかった。