第20章 ハロウィン
「えりかちーん、ちょっと来て〜。」
むっくんは私の手を引いて教室を出ようとする。
「おい、どこ行くんだよ。授業始まるぜ?」
「峰ちん、そこにあるお菓子食べていーよ。」
「は?どーしたんだよ、珍しいな。」
「えりかちん行くよ〜。」
『えっ…ちょっとむっくん!?』
教室を出て廊下を進み、階段を降りる。
『むっくん、授業始まっちゃうよ!戻らないと…』
「えりかちん、到着〜。」
『え…保健室?』
「ラッキー。保健室の先生今日はお昼から来るって〜。」
…確かに保健室のドアには、今日は午前中研修なので、お昼から出勤します。と書いたホワイトボードが掛かっている。