第7章 突然バスタイム
さてと、今剣はどこかな?
洗い場を見渡すと、端っこの席に座る今剣を見つけた
よく見ると、空いている隣の椅子に先程のアヒルを並べていた、その隣の椅子にもアヒルがいる
何で端っこにいるんだろうと思ったら
アヒル達を並べる為だったのか!
行動の全てが可愛いよ今剣…!
「今剣!アヒル達と一緒で楽しそうだね!」
「あるじさま!ゆぶねからつれてきました!」
そう言いながら今剣は結っていた自分の髪を解く
「今から髪を洗うの?」
「はい!」
「じゃあ、私が洗ってもいいかな?」
「え!あるじさまがあらってくれるんですか!」
わーいと両手を上げて無邪気に喜ぶ今剣
こんなに喜んでくれるとこちらも素直に嬉しい
軽く髪にお湯をかけると、シャンプーを手に取り泡立てて髪を洗っていく
今剣は私に身を任せて
目を閉じて気持ちよさそうにしている
「かゆい所はありませんか〜?」
「ないですよ〜。あるじさま、なぜかゆいところをきくのですか?」
「あはは、私が前に行っていた美容院ではね、髪を洗ってもらうときにこうやってよく聞かれたの。」
「びよういん? とはなんでしょう?」
「髪の毛を切ったり、洗ったり、染めたりして綺麗にしてくれるお店のことだよ。この屋敷周辺は田舎だから、そういったお店が無いから分からないよね。」
「へぇ〜!そんなおみせがあるんですね!」
本日何度目かの今剣のキラキラした目をみる
顕現されたばかりで知らないことも多いだろうから、何にでも興味をもって知っていくのは大事だよね!
この調子でどんどん色々なことを吸収していってね、今剣!