第7章 突然バスタイム
「私もひとつ、お風呂での遊びを披露しましょう!」
私はそう言って皆の視線を集めると、さっき抱えて持ってきた風呂桶にタオルをピンと張り、そこに石鹸をたっぷりつける
「見ててよ〜!」
タオルを張った桶の端に口を付け、フウーっと空気を送る
モコモコ…
あれ?思ってたのと違う!
薄らと泡が立ったが、まだまだだ…
「長谷部!あとは頼んだ…!」
私の肺活量では限界があるようだ
後はこの中で1番肺活量がありそうな長谷部に託すことにした
「主命とあらば!」
ここから思い切り吹けばよいのですね と念入りに確認をすると、大きく息を吸い込んで思い切り吹き込む
モコモコモコモコ─────!
ピンと張ったタオルの表面から、ふわふわの泡が沢山出てきた
「わあ〜〜すごいです!!!」
おおーと響めき拍手が起こる
今剣はまたしても目をキラキラさせて、ふわふわの泡をすくって遊び始めた
それにつられて長谷部も鯰尾も骨喰も、泡で遊んで泡塗れになっている
こんな光景を見ていると、微笑ましくて、今日もこの本丸は平和だな──という思いに浸る
審神者になってまだ日は浅いが、皆の事がとても大切な存在になっている
こんな皆の笑顔をずっと守っていきたい──
そう強く強く思った