第6章 ようこそ
「今日からこの本丸で過ごす事になるんだけど、山姥切を他の刀剣に紹介するのと、生活面での案内を清光にお願いしたいなーと思って…!」
すりすりと手を合わせながら上目遣いで清光を見ると、うーんと考える素振りをしている
そして小さくため息をついた
「まぁ、主の頼みなら仕方ないよね。」
「引き受けてくれるの!?」
「うん、いいよ。山姥切のことは任せて。」
さすが清光!感謝!
清光になら安心して任せられる…!
「清光ありがとう〜!山姥切の事、お願いね!」
「本当は主のお世話がしたかったけど〜。」
不服そうに頬を膨らませて
ジトっとした視線を向けてくる
「ごめんねっ。今度また私のお世話係もお願い!」
そう言って宥めるように清光の頭を撫でてやると、やっと腑に落ちたようだ
気持ち良さそうに擦り寄ってくる
「分かったよ。今度、絶対だからね。」
近侍をする約束もしっかりされてしまった
「──ねぇ、主。」
────グイッ
突然手を引かれて思わず体勢を崩すが
清光の腕の中にすっぽりと収まる
そのまま背中に腕を回されて抱き締められる