第4章 初期刀
「零さず飲んでくれよ。抗生剤の手持ちが少ねぇからな、貴重なんだ。」
私が小さく頷くと
薬包紙の角からサラサラと口の中へと入れられる
に、苦いいぃぃ…!!!!
でももし、吹き出しでもしたら
私どうなるか分からない…
変な菌に感染して
それこそ本当に命を落とすかもしれないし
薬研は短刀って言ってたから
もしかしたら刺されるかもしれないし!?
薬研の言うことには従おう、そうしよう
苦いのを堪え、持っている湯呑の水で
一気に喉の奥へと薬を流し込む
─────ぷはぁっ
「よし、よく飲んだな大将!」
ぽんぽんと頭を撫でてくれる薬研
その行動に思わず顔が熱くなる
見た目は幼く見えるけど
落ち着いた低い声と、面倒見の良さ…
頼りになるところも全てがギャップでしかない…!
なんだか子供扱いされているような気もするけど…
「ん? 顔が赤いぜ? …また倒れられても困るからな、俺はもう行く。ゆっくり休んでくれ。」
そう言うとお盆を持って立ち上がろうとする
私は咄嗟に薬研を引き止めた