第4章 初期刀
「詳しい事は、その都度ご説明させていただきます。そうですね…、まずはこの本丸に眠っている刀剣を顕現して頂くことから始めましょうか。」
───コロン…
「あっ、政府から帰還の伝令が届きました。では、こんのすけはここで、失礼いたします。また主さまの体調が戻り次第、参りますので!!では!!」
ボンッ という音と煙と共に、こんのすけは姿を消した
「こんのすけも配属早々、忙しそうだな。」
「そうだね…。」
こんのすけの消えた空間を見つめていると、薬研に肩を叩かれた
「大将、薬を持ってきたから飲んでくれ。」
そうだ、さっきお盆に乗せて薬研が持ってきてくれていたんだった
「これは抗生剤だ。静菌作用と殺菌作用がある。傷口から何か入っちまっていたら駄目だからな。」
「…ありがとう。」
湯呑を手渡され、次に薬包紙を受け取ろうと手を伸ばす
「ほら、口をあけてくれ。」
??
「薬が入れられないだろう。ほら、大将。」
薬研は私の伸ばした手から薬を遠ざけると
そのまま口の方へ運んできた
薬包紙の角に折り目をつけ
粉状の薬を流し込もうとする
まってまって
いい大人がこんな…
薬研に飲ませて貰うのはさすがに───
戸惑っていても薬研は薬を近付けてくる
こちらも促されるまま
大人しく口を開ける───