第4章 初期刀
やげん?
短刀?刀のこと?
大将?私が?
開いた口が塞がらない
「なんの事かさっぱりって顔だな。詳しくはそこにいる”こんのすけ”が話をしてくれるぜ。」
薬研が顔を向けたのは、私の布団の上にいる黄色い動物
これが "こんのすけ" ?
「ハッ!主さま!申し遅れました。」
薬研に名を呼ばれ、ハッとした ”こんのすけ” は、私に向かってペこりとお辞儀をした
「わたくし、こんのすけと申します。政府からの名により、審神者のサポート役としてこの本丸へ配属されました。主さまのご到着は明日と伺っていたのですが、早く到着されていたようで…。」
こんのすけの話を聞いている途中に
だんだん記憶が蘇ってきた
私は叔母の後を継いで審神者となるため
辺境の地にある屋敷にやってきて…
「お出迎えをする予定でしたが、それが叶わず、このような事に───」
こんのすけはシュンと耳を下げて
私の腕を見つめた
あの時、怪我をして血が出ていた腕には
綺麗に包帯が巻かれている