第4章 初期刀
さてと、山姥切が増えたなら、新しくお部屋を用意しないとね!
出陣や遠征に関してはこんのすけから説明してもらって、他の刀剣達への紹介や生活面の細かい話は清光か長谷部に頼もうそうしよう
頭のなかでグルグルと考えながら、最終的に考えが落ち着いたのでポンと手を叩く
近侍は清光や長谷部が進んで担ってくれる事が多いので、何事もついつい頼みやすくて頼ってしまう
いや、進んでしてくれるというか、他の刀剣よりもずば抜けて近侍をしたい精神が強いというか…
本当は全員と平等に関わっていきたいのが山々だけど、こちらが根負けしている状況だ…
「あとは生活必需品、タオルに寝巻きに…」
別棟の蔵の中、大きな箪笥の引き出しを漁る
「よう、大将。」
!?
自分一人だと思っていた蔵の中で名を呼ばれてハッとする
その声の主は入口に持たれながらこちらを見ていた
「薬研…? 誰もいないと思ってたから驚いたよ…」
ふぅ、と冷や汗を拭う
「驚かせて悪かった。さっき大将が蔵に入っていくところを見かけて、着いてきた。」
薬研は驚かせた事に対して少しバツが悪そうにしながら、蔵の中に入ってきた
「こんな埃っぽいのに、何やってんだ?」
傍まで来た薬研は私の手元を覗き込む