第6章 Escapadeー突飛な行動ー
「ひゃっ!!ビックリしたぁ…って…あ、お兄ちゃんからだ…」
一呼吸してから通話ボタンを押した。
「もしもし?唯?」
「お兄ちゃんどうしたの?任務は?」
「今終わって戻るとこだけど、お前今どこにいんの?」
「え?今居る所…?」
そう言って伝えようとしたら“ちょっと借りるよ”と夏油が唯の電話を取った。
「悟、任務は終わったのかい?」
「…は?傑?何で唯といんの?お前らまだ高専にいた感じ?」
「いや、硝子も一緒に三人で買い物をしていたんだよ。私達で唯を駅まで送るから悟は心配しなくていいよ」
「硝子も一緒ならその方がいいかもな…。悪いけど頼める?そんでもって硝子に代われる?」
「残念ながら硝子は今モクモクタイムだから私から伝えておくよ。唯に代わるかい?」
「あぁ、じゃあ頼むわ」
「唯、傑と硝子がいるから問題ないだろうけどちゃんと間違えないで電車に乗れよ?あと着いたらちゃんと連絡しろよ?」
「お兄ちゃん…そんなにあたし子供じゃないって…」
「俺より子供だろーが。返事は?」
「はいはい…分かりました」
渋々返事をすると納得したようで電話を切った。