第6章 Escapadeー突飛な行動ー
「へぇ…唯って人気の読者モデルだったんだね」
撮影を終え、近くの公園で藤原が手土産にくれた唯の載っている誌面を見ながら夏油が言った。
「人気なんかじゃないですよ…しかも普通のモデルじゃないし…ロリータだし…お兄ちゃんには隠してるし…」
はぁ…とため息をつきながら塞ぎ込む。
二人で撮影出来たのは嬉しいけどお兄ちゃんには読者モデルは辞めたと嘘をついていた。
バレたらまた一波乱ありそうで目眩がした。
「でもこういう服を着てる唯は可愛いよ。もちろん今日のファッションも素敵だと思うけどね」
「傑先輩…ありがとうございます…///その…原宿にも連れてきてもらって撮影にも付き合っていただいて…本当に感謝しかないです!帰る前に何かお礼をしたいのですが…といっても大した事は出来ないんですけど…」
「お礼なんて要らないよ?私も硝子も楽しかったからね。一緒に撮影も出来たし意外な一面を知ることも出来たし」
そう言いながら夏油はクスッと笑った。
その顔を見ながら“お兄ちゃんとは違ったイケメン…素敵すぎる”と見惚れてしまっていた。
「あっそうだ」
急に夏油が思い出したかのように唯の方へ向いた。
「今日の撮影の事は悟には秘密かい?」
「…お…お願いします(泣)前に雑誌に載ったのがバレて凄く怒られた事があるので…」
「しかし悟のシスコンにも困ったものだね…。唯に彼氏なんて出来たらどうなるんだろうね」
「彼氏なんてまだ早いって騒がれるか暴れられるでしょうね…想像しただけで胃が痛いです…」