第5章 Lonesomeー寂しさー
そのまま倒れた唯を連れて俺の部屋まで戻ってきた。
ベッドに横にして寝かせてしばらくそのあどけない顔を見ていた。
“こんな唯があんな感じになるなんて…。しかも異常なほどの呪力量だった。そしてあのフェロモン…あんなの非術師があてられたら自我を保つなんて無理だ。術師だって相当なレベルじゃなきゃ耐えられないな…”
頭で考えていれば唯が目を覚ました。
キョロキョロしながら質問ばかりしてくる唯はいつも通りの唯だ。
術式はどうだったか聞かれたが俺は使いものにならないから使うなと嘘をついた。
あんなのホイホイ使われたら周りの人間を巻き込んでしまうし…
あんな唯を他の人に見せたくない気持ちからだった。
唯は少し落ち込んでいたけどお腹の虫が盛大に騒ぎ出し一緒に食事をしに出掛けた。
食べてから寮に戻ってきて風呂から出てみれば酒を飲んでしまったようで既に出来上がっている酔っ払い…。
テーブルの上とか散らかしてるのは大目に見てやるけど…
服脱いでるのはアウトだろ…。
パジャマ着ろよアホ…。